私が新卒でこの業界に飛び込んだのは2003年のことです。戸建分譲の分野において断トツで日本一の実績を誇る大企業でした。ただ、当時は何も疑問を抱かなかったのですが、会社から教えてもらったことはすべて「How」と「What」だけでした。本当に大切な部分である、目的=「Why」なぜに、という教えが欠落していたことに私が気付いたのは、起業を考えるようになってからのことです。
なぜ起業するのか、なぜ不動産会社を経営していくのか、なぜ不動産でなければならないのか…
何度も何度も、なぜ、なぜ、なぜ…と自身に問いかけても、「なぜ」の答えは一朝一夕にみつかるものではありませんでした。そこで自分の経験を振り返り、「自分がどんな時に“一番”心が躍ったのか」を分析してみたのです。
売買取引で利益が確定した時、上司に褒められた時、歩合報酬で多額の賞与を手にした時、営業成績TOPで表彰された時…、いろいろな情景を思い浮かべましたが、そのどれも一番ではありません。私の心が躍り、これこそが1番だと思えた出来事は、契約時や引渡時に、「海老澤さんのお陰でついに夢が叶いました」と感動のあまり涙を流して喜んでいるお客様の姿だったのです。